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フェノール樹脂

フェノール樹脂は、1909年(明治42年)にベルギーの科学者、L・ H ・ベークランド博士によって発表され、この翌年に工業化されました。当時は石炭酸(フェノール)がおもな材料でしたが、現在では、石油からの合成で作られるようになっています。フェノール樹脂は、電気絶縁性と耐熱性、成形加工性から、電気産業とともに発展しました。当時電気産業が大きくなりつつあったので需要が増え、一方でフェノール樹脂によって各種製品が作られたために電気の普及も進むという両輪だったのです。

フェノール樹脂秘話

発明者のベークランドがはじめに目標にしていたのは、当時接着剤などに使用されていて、不足していた天然樹脂のシェラックに変わる材料でしたが、成功しませんでした。液体にできないのであれば固体でと発想を変えてできたのが、フェノール樹脂でした。外観が天然の樹脂に似ていたことから、最初は合成樹脂と呼ばれました。