プラスチックガイド

プラスチックについて、どれほどの知識がありますか?

プラスチックの進歩は、いまだとどまることを知らず、次々と開発されています。プラスチックには、軽くて水を通さないなどの便利な性質がたくさんあります。私たちの生活にすっかり溶け込み、日用品をはじめあらゆるものに姿を変え、あたりまえのように使われているプラスチックですが、もとは原材料費が大変高価なもので、開発者が努力に努力を重ねて低コスト化を進め、現在に至っています。たとえば、ポリエチレンのバケツです。当時はポリエチレンのバケツはブリキのバケツに比べて大変高価なもので、それでも開発者達はあきらめずに開発をし続け、錆びない接触音がしないというポリバケツがユーザーの評価を得たという経緯もあります。

プラスチックは、いろいろな材料から、いろいろな加工法によって生み出されています。この材料について、あるいは加工法について、私たちはどれだけ知っているでしょうか?プラスチックは単体の材料で作られることはなく、他の材料と融合されて次々と商品化されていきます。プラスチック製品がどのように作られ、使われているのかをも調べてみました。もっとも軽量化が望まれる飛行機や、船、自動車などプラスチックはあらゆるところで利用されています。

知らないで使うよりも、知って使っていたほうが間違いは起こりませんし、知っていて損はないと思います。健康面や衛生面で気をつけること、注意することなども取りあげてみました。少しでもみなさまの参考になればと思います。

そもそもプラスチックとは?

プラスチック関係の者はよく利用するけど、どのような成分でどのように作られているか分からないという方、いらっしゃるのではないでしょうか。

プラスチックとは、石油などを原料に、科学的に合成した「合成樹脂」のことを指します。合成樹脂は成形加工することが出来るため、都合の良い形に加工することが可能です。つまり私たちが良く使うプラスチック用品は、既に成形加工されたものとなります。

合成樹脂は「熱硬化性樹脂」と「熱可塑性樹脂」の2つに分類されます。

熱硬化性樹脂は熱を加えると溶けて好きに形成出来ますが、一度固まってしまうとその後火を与えても柔らかくなりません。もう一つの「熱可塑性樹脂」は、「熱硬化性樹脂」と同じように熱を加えると溶けますが、固まった後に火を加えると再度柔らかくなります。食べ物に例えると、チョコレートがその性質と一番近いのではないかと思います。私たちが日ごろ利用しているプラスチック用品の多くは、熱可塑性樹脂であることが多いです。

プラスチックの成分

プラスチックには成分の違う種類がたくさんあります。また、その種類によって性質も違います。

ポリエチレンは透明で薬品などにも強く、ペットボトルやたまごのパックなどに使われています。

ポリプロピレンは、熱に強くつやがあるため、お風呂用品やキッチン用品に使われています。

ポリスチレンは、透明で固く、でも傷つきやすく、発泡スチロールや食品トレイなどに使われています。

アクリル樹脂は、透明で強く、水族館の水槽のガラスの代わりや、メガネやコンタクトのレンズに使われています。

そのほかにも100種類以上のプラスチックが存在します。

乗り物にも使用されているプラスチック

プラスチックは、ペットボトルや食品トレイなどだけでなく、自動車や船、飛行機などの乗り物にも使われています。

そこで重要視されるのは、その強度です。衝撃に弱かったりすると、命に関わることになります。そのため、それぞれで厳しい規格が定められ、それらに合格したもののみ乗り物に使用されます。こうして私たちが使用する乗り物の安全性が守られています。